おすすめ記事

2016年8月19日

「見られる」存在としての男性ヌード

巻頭グラビアを飾るのは、ライフワークとして男性ヌードを撮り続けるレスリー・キーと野村佐紀子の写真。レスリーは男性ヌードの撮り下ろしを発表するのは、逮捕事件以来3年ぶりとなる。

一方、荒木経惟に師事した、野村佐紀子はボーイズラブ的関係性を想像させる、細身の男性同士のハダカを美しく表現。さらに川島小鳥や森栄喜ら若手フォトグラファー、アーティストの男をテーマとした特別フォト・ジン「OSSU」も見所だ。

西洋美術史をひもとけば、古代ギリシャ以来、同性愛/異性愛者それぞれの欲望を反映した男性ヌード像が多数つくられてきたことがわかる。日本でも『薔薇族』に代表される、ゲイ・アート文化の歴史があったことを、男性の同性婚をテーマとする漫画『弟の夫』の作者、田亀源五郎が語っている。

こうした「見られる」存在としての男性ヌードが語られるようになった背景として、TVコメンテーター・著述家の湯山玲子とBL評論家の金田淳子は、見る側=女性の社会的立場の変化があると語っていて興味深い。

LGBTや同性婚の問題が話題にのぼるようになった昨今、「男性ヌード」というイメージをとらえ直すことは、社会における潜在的なバイアスや価値観の違いを意識するきっかけになるかもしれない。




0 件のコメント:

コメントを投稿

Yahooポイント消化

コスプレ衣装メンズ